2009年07月03日 (金)
今日は、地獄(?)の研修、中休み。
就職祝いに買った
の雑誌を、ようやくパラパラめくります。

《はばたきウォッチャーvol.5》
・若王子貴文 徹底解剖!
・限定CD 真咲元春台詞集!!
《はばたきウォッチャーvol.6》
・真咲元春 徹底解剖!
・限定CD 若王子貴文台詞集!!
が、目的で購入しました
…
…で。

なんで脱いでるの、このふたり!?
実は裏技で、水着デートできたとか?
PS2版では、水着デートあったとか?(私DS版しか持ってないので)
さ、そろそろ日常の家事に戻ります…
頭の中には、体育祭志波くんイベントとか。学園演劇瑛イベントとか。
まともなネタも出来てきました。
書けるのは…まだまだ先になりそうですが……
7月1日に拍手、ありがとうございました!
就職祝いに買った
の雑誌を、ようやくパラパラめくります。
《はばたきウォッチャーvol.5》
・若王子貴文 徹底解剖!
・限定CD 真咲元春台詞集!!
《はばたきウォッチャーvol.6》
・真咲元春 徹底解剖!
・限定CD 若王子貴文台詞集!!
が、目的で購入しました

…
…で。

なんで脱いでるの、このふたり!?
実は裏技で、水着デートできたとか?
PS2版では、水着デートあったとか?(私DS版しか持ってないので)
さ、そろそろ日常の家事に戻ります…

頭の中には、体育祭志波くんイベントとか。学園演劇瑛イベントとか。
まともなネタも出来てきました。
書けるのは…まだまだ先になりそうですが……
7月1日に拍手、ありがとうございました!

2009年06月28日 (日)
もうすぐワーキングマザーになるので、現在その準備でワタワタしてます。
研修が始まれば、もっとワタワタになるんだろうな…
そんな状況だからでしょうか、マイミクさんの影響でしょうか(人のせいにするな!)、脳内でデイジー二股18禁なネタがうごめいてしまっています。
(プロローグだけは、文字化済)
現在、そんな状況です。
どんなネタにせよ、新しいものはもう少し先になります。
ポチポチと、真咲先輩や瑛イベントに拍手ありがとうございます!
研修が始まれば、もっとワタワタになるんだろうな…
そんな状況だからでしょうか、マイミクさんの影響でしょうか(人のせいにするな!)、脳内でデイジー二股18禁なネタがうごめいてしまっています。
(プロローグだけは、文字化済)
現在、そんな状況です。
どんなネタにせよ、新しいものはもう少し先になります。
ポチポチと、真咲先輩や瑛イベントに拍手ありがとうございます!
2009年06月22日 (月)
長い長い《神様がくれた夜》を読んでいだたいた方、ありがとうございました!
「うぉーーーっ!」と叫びたくなるくらい拙い文章ではありますが、今の自分はコレでせいいっぱい…と、突っ走らさせていただきました。
もっともっと精進せい!と思いながら、真咲先輩(とデイジー)をやっと幸せにすることができて、そこは満足して燃え尽きた感もあったり。
「うわーーーん!おまえの自己満足に、4日も付き合わされたーーーっ!」
と、お嘆きのあなた。
↓の動画はいかがでしょうか?
氷室先生&小波さんの、最初のシリアスさはどこへやら。(いや、このふたりは最後までドシリアスですが。)手拍子やタンバリンが始まると、もうっ…!!
真咲先輩と若がキてマス。格くんがイッちゃってマス。
センスバツグンの一品です☆
真咲Week期間(?)中、真咲先輩のイベントに拍手、ありがとうございました(≧▽≦)
「うぉーーーっ!」と叫びたくなるくらい拙い文章ではありますが、今の自分はコレでせいいっぱい…と、突っ走らさせていただきました。
もっともっと精進せい!と思いながら、真咲先輩(とデイジー)をやっと幸せにすることができて、そこは満足して燃え尽きた感もあったり。
「うわーーーん!おまえの自己満足に、4日も付き合わされたーーーっ!」
と、お嘆きのあなた。
↓の動画はいかがでしょうか?
氷室先生&小波さんの、最初のシリアスさはどこへやら。(いや、このふたりは最後までドシリアスですが。)手拍子やタンバリンが始まると、もうっ…!!
真咲先輩と若がキてマス。格くんがイッちゃってマス。
センスバツグンの一品です☆
真咲Week期間(?)中、真咲先輩のイベントに拍手、ありがとうございました(≧▽≦)
2009年06月22日 (月)
【神様がくれた夜】 《4》
「……っ、だーーーっ!」
真咲は壁に両手を着いて、大きく息を吐いた。
「ど、どうしたんですか、先輩!?」
「緊張した……。」
「そんな、大げさですよ。」
そう言って、彼女は呆れたように笑った。
今日はアンネリー一同で彼女の卒業と大学進学を祝し、ささやかなパーティーが行われた。
その帰りに真咲は彼女を家まで送り届けたのだが、玄関先で彼女の母にどうしてもと押し切られ、家に上がってお茶を一杯ごちそうになることになった。
そこには、当然のように彼女の父親もいて……真咲は何の準備も覚悟もなく初対面となったのだった。
今は彼女の部屋でふたりきりになり、やっと極度の緊張から開放されたところである。
「大げさじゃねーって。そのうち、おまえもオレの実家連れって、同じ目に合わせてやっからな。」
「あはは…楽しみにしてますね。」
ひとり暮らしをしている男が、女性を伴って実家を訪ねる。その意味は軽いものじゃない。
「……分かってねーな……。」
「え?」
「ま、楽しみにしててくれ。」
ふと部屋を見渡した真咲の視界に、ベッドボードの上にあったフォトフレームが入ってきた。その中で押し花にされていたのは、どこかで見たことのあるピンクの花。
―――あいつが言ってたのは、これかぁ…。
それを見つめる真咲の視線に、彼女も気付いた。
「……これ、覚えてますか?」
「ああ。まだとってあったんだな。」
「はい。」
彼女はゆっくりフォトフレームに近づき、そっと触れた。
「……怒らないで、最後まで聞いてくれますか?」
「……ああ。」
そういう前置きがあるということは……真咲にとっては面白くない話が始まるということだ。
―――全てを受け入れる覚悟は出来てるはずだろ、真咲元春。
真咲は自分にそう言い聞かせ小さく深呼吸し、彼女が話し始めるのを待った。
「私、若王子先生にまともなプレゼントってもらったことなかったんですよ。頭脳コーヒー試飲券とか、化学分子模型とか……。」
「若ちゃんらしいな。」
「そうなんですけど。もっとロマンチックっていうか…そういう思い出に残る物が欲しくて。だからこの花を家に帰って活けたとき、これは若王子先生が先輩を通じて私にくれたプレゼントなんだ、って勝手にすり替えて。自分で作り上げた偽物の思い出にしがみついてたんです。」
「・・・・・・。」
「そんな後ろ向きの私を、先輩が救ってくれたんです。最初はちょっと強引だな、とかって思ったりもしたんですけど……。」
「そりゃー、悪かったな。」
「怒らないで、って言ったじゃないですか。もう。」
真咲のちょっとすねたような軽口に、暗い表情で話していた彼女の表情が緩んだ。
「この花を見て、苦しくて苦しくてしょうがない時もあったんですけど。いつの間にかそんな事が少なくなってきて。逆に、この近くに携帯を置いておいたら先輩からかかってくるんじゃないかとか。この部屋で先輩と電話をしてる時は、この花を見ながら先輩の顔を思い浮かべたりとか。……今ではすっかり真咲先輩なんです、この子。」
話しながらどんどん顔を赤くしていった彼女が真咲の方を見ると、彼は口を片手で覆って明後日の方を向いていた。
「先輩っ!」
「おぉ!?…何だ、急に…。」
突然声を荒げる彼女に、真咲は壁に後頭部を派手にぶつけるくらい驚いて彼女を見た。
「今、私の事、妄想癖のあるやっかいな女だとか思ってたでしょう!」
「はぁ!?思ってねーって!」
真咲が彼女から視線を逸らせていたのは、赤くなった顔とにやけた表情を隠すためだったのだが、彼女にそれが分かるはずがない。
「じゃあ、私のことどう思いました?」
「ど、どうって……。」
「……やっぱり…言えないんだ…。」
真咲は涙ぐんで背を向ける彼女に近づき、肩を抱いて軽いキスを交わした後、安心させるように彼女を抱きしめながら言った。
「今だろうがいつだろうが。オレがおまえのことどう思ってるかなんて、そんなの決まってんだろ。どうしようもなく可愛くて……大好きだ。」
了。
「……っ、だーーーっ!」
真咲は壁に両手を着いて、大きく息を吐いた。
「ど、どうしたんですか、先輩!?」
「緊張した……。」
「そんな、大げさですよ。」
そう言って、彼女は呆れたように笑った。
今日はアンネリー一同で彼女の卒業と大学進学を祝し、ささやかなパーティーが行われた。
その帰りに真咲は彼女を家まで送り届けたのだが、玄関先で彼女の母にどうしてもと押し切られ、家に上がってお茶を一杯ごちそうになることになった。
そこには、当然のように彼女の父親もいて……真咲は何の準備も覚悟もなく初対面となったのだった。
今は彼女の部屋でふたりきりになり、やっと極度の緊張から開放されたところである。
「大げさじゃねーって。そのうち、おまえもオレの実家連れって、同じ目に合わせてやっからな。」
「あはは…楽しみにしてますね。」
ひとり暮らしをしている男が、女性を伴って実家を訪ねる。その意味は軽いものじゃない。
「……分かってねーな……。」
「え?」
「ま、楽しみにしててくれ。」
ふと部屋を見渡した真咲の視界に、ベッドボードの上にあったフォトフレームが入ってきた。その中で押し花にされていたのは、どこかで見たことのあるピンクの花。
―――あいつが言ってたのは、これかぁ…。
それを見つめる真咲の視線に、彼女も気付いた。
「……これ、覚えてますか?」
「ああ。まだとってあったんだな。」
「はい。」
彼女はゆっくりフォトフレームに近づき、そっと触れた。
「……怒らないで、最後まで聞いてくれますか?」
「……ああ。」
そういう前置きがあるということは……真咲にとっては面白くない話が始まるということだ。
―――全てを受け入れる覚悟は出来てるはずだろ、真咲元春。
真咲は自分にそう言い聞かせ小さく深呼吸し、彼女が話し始めるのを待った。
「私、若王子先生にまともなプレゼントってもらったことなかったんですよ。頭脳コーヒー試飲券とか、化学分子模型とか……。」
「若ちゃんらしいな。」
「そうなんですけど。もっとロマンチックっていうか…そういう思い出に残る物が欲しくて。だからこの花を家に帰って活けたとき、これは若王子先生が先輩を通じて私にくれたプレゼントなんだ、って勝手にすり替えて。自分で作り上げた偽物の思い出にしがみついてたんです。」
「・・・・・・。」
「そんな後ろ向きの私を、先輩が救ってくれたんです。最初はちょっと強引だな、とかって思ったりもしたんですけど……。」
「そりゃー、悪かったな。」
「怒らないで、って言ったじゃないですか。もう。」
真咲のちょっとすねたような軽口に、暗い表情で話していた彼女の表情が緩んだ。
「この花を見て、苦しくて苦しくてしょうがない時もあったんですけど。いつの間にかそんな事が少なくなってきて。逆に、この近くに携帯を置いておいたら先輩からかかってくるんじゃないかとか。この部屋で先輩と電話をしてる時は、この花を見ながら先輩の顔を思い浮かべたりとか。……今ではすっかり真咲先輩なんです、この子。」
話しながらどんどん顔を赤くしていった彼女が真咲の方を見ると、彼は口を片手で覆って明後日の方を向いていた。
「先輩っ!」
「おぉ!?…何だ、急に…。」
突然声を荒げる彼女に、真咲は壁に後頭部を派手にぶつけるくらい驚いて彼女を見た。
「今、私の事、妄想癖のあるやっかいな女だとか思ってたでしょう!」
「はぁ!?思ってねーって!」
真咲が彼女から視線を逸らせていたのは、赤くなった顔とにやけた表情を隠すためだったのだが、彼女にそれが分かるはずがない。
「じゃあ、私のことどう思いました?」
「ど、どうって……。」
「……やっぱり…言えないんだ…。」
真咲は涙ぐんで背を向ける彼女に近づき、肩を抱いて軽いキスを交わした後、安心させるように彼女を抱きしめながら言った。
「今だろうがいつだろうが。オレがおまえのことどう思ってるかなんて、そんなの決まってんだろ。どうしようもなく可愛くて……大好きだ。」
了。
2009年06月21日 (日)
【神様がくれた夜】 《3》
クリスマスイブのアンネリーは、まさに目が回る忙しさだった。店頭に来る個人客もそうだが、パーティー会場等への搬入・設置作業がかなりの重労働で、真咲は主にその担当だった。
それも一区切りついて店に戻る途中、真咲はチラッと携帯で着信の有無を確認した。
すぐに駆けつけると言った手前、今日は徹夜で電話番をする覚悟でいた。だが、もしバイト中に電話がかかってきたら…
「ま、あいつのことだから、それはねーわな。」
店や真咲のことを気遣って、何かあっても連絡をしてくるのは閉店後だろう。もちろん連絡などなく、今日明日を楽しんでくれるのが一番なのだが。
真咲はそれを願って店に入っていった。
「ただいま戻りました〜!」
「あ、真咲先輩。お帰りなさい。」
「おう、ただいま……。」
言ってから真咲は気付いた。今迎えてくれたのは、本来ここにはいてはいけない人物だということに。
「……じゃねーだろ!おまえ、何してんだ!こんなところで!」
「あの、あんまり忙しそうだったので、お手伝いを……。」
真咲の剣幕に、彼女は体も声も小さくなって答えた。
「手伝いって……なに、のんきなことを……遅刻だぞ、遅刻!」
「あっ、本当だ!もうこんな時間……。」
「は〜…………。」
―――こいつのボケは、こんな時にも健在か。
真咲は大きなため息を付いた。でも、ゆっくり呆れている時間はない。
「有沢!コイツ、はばたき山に届けてくる。店、大丈夫か?」
「ええ、店長も戻ってきたし。今日は助かったわ。ありがとう。」
「あ、いえ。」
―――丁寧にお別れを言っている時間もない!
「ほら、行くぞ。……あー、もうエプロンはしたままでいいから、急げ!」
「はっ、はい!お先に失礼しまーす!」
もうすっかり日が落ちている時間なのに、街の明かりを映して少し明るくなっている空からは聖夜のプレゼントとばかりにちらちらと雪が落ちてきていた。
イブの夜としてはロマンチックな演出ではあったが、先を急いでいる人間にとっては渋滞に拍車をかける要因のひとつとして、やっかいな存在にもなっている。
アンネリーの配達作業のおかげもあって、市内の主な道を知り尽くしている真咲は、その渋滞を避けるために裏道を通ったりしていたのだが……
「この道も通行止めかよ……。これくらいの雪なら行けそうなんだけどなー。」
「……すみません……。」
助手席に座っている彼女の声は、聞きとれないくらいに小さくなっていた。
「……おまえ、日頃の行いめちゃくちゃ悪いんじゃねーの?」
「うう……。」
沈んでいる彼女の様子を見て冗談めかして言ったのだが、真咲の言葉はそれに拍車をかけただけのようだった。
「…………もう、終わりだな。パーティー。」
「……はい……。あの、先輩……。」
「んー?」
「私、本当にパーティーに参加しようと思ってたんです。お店を手伝ったのは……逃げるためじゃないんです。」
「おう。分かってるって。おまえはそんな弱虫じゃない。」
「……弱虫ですよ、私。」
彼女はすねたように大きく首をかしげ、シートを軋ませた。
「そんなことねーだろ。」
「あるんです!」
今度は背筋をピンと伸ばし、しっかりした口調で反論してきた。
「今日のパーティーだって、本当は行く気なかったんです。でも先輩が『大丈夫』って言ってくれたから……だから、行こうって気持ちになれたんです。」
「……そっか。オレも少しはおまえの役に立てた、ってことか。」
「少しなんかじゃないですよ。今日のことだけじゃなくて、先輩がずっとそうやって支えてくれてたから、私……。」
彼女が言葉を切った。
それからの数秒間。真咲は激しくなる心臓の鼓動を感じながら、次の言葉を待った。
時はクリスマスイブの雪の夜。場所はふたりきりの車内。『愛の告白』には完璧な舞台が揃っていた。ハンドルを握る手にも、無意識のうちに力が入る。
「私も、いつか先輩やはるひを支えられるくらい強くなりたいです。」
その言葉に真咲の緊張は一気に解けた。運転中でなかったら、その場にへたり込んでいたくらいに、力が抜けた。
もしかして…と期待していた言葉が聞けなかっただけでなく、自分が西本と同列に扱われていたのもショックだった。
―――つくづく、『男』として認識されていないのなー、オレ……。
「先輩?……あの…。」
「いや、何でもない。」
―――いいんじゃないか?真咲元春。たとえ『ただのバイト先の先輩』ってだけの存在でも、嫌われてるわけじゃなくて、ちゃんと頼りにされてんだ。自分の惚れた女がそれを望んでるんだったら、ちゃんと演じきって見せろ。
真咲はそう自分に言い聞かせた。
「……よし。どうせ間に合わないんだったら、寄り道すっか。」
「えっ?」
「ちゃんと合宿所には送り届けてやっから、安心しろ。あ、一応、向こうには電話入れとけよ。」
「は、はい。」
寄り道の目的地はそう遠くないところだったが、彼女はバイトの疲れからか隣ですやすやと寝息をたててしまっていた。
信号待ちの間、真咲は彼女の寝顔をじっと見ていた。長いまつげに、柔らかそうな頬、唇……
あらぬ妄想を抱きそうになった真咲を、後ろの車のクラクションが叱咤した。
慌てて車を進め、真咲が気合を入れなおしている間に、彼女は目を覚ました。
「あっ!わ……私、寝てました?」
「ああ、10分くらいかな。ま、今日は忙しかったからしかたねーよ。でもかなりいいタイミングで起きたな。」
「えっ?」
「到着。外、出てみ。」
真咲が彼女を連れてきたのは、はばたき市が一望できる高台だった。
静寂に包まれたその場所からは煌びやかな夜景が広がっているのが見え、先程から降り続いていた雪が一層幻想的な雰囲気ををかもし出していた。
「わあっ……!」
「なんつーか……。言葉はいらないだろ、この眺めは。」
「はい……。」
寒さに白い息を吐きながら、彼女はじっと夜景に見入っている。
「一日早いけど、メリークリスマス。」
「えっ……?」
「まさか、今日おまえとこんな風に一緒にいられるなんて思ってなかったから、なんも用意してなくて悪いんだけど。今日はこの眺めでカンベンしてくれな。」
「充分です……!」
そう言って、彼女はこぼれるような笑顔を真咲に見せた。
この笑顔は彼女から真咲への最高のクリスマスプレゼントになり、それを受け取った真咲の中で何かがほどけるような音がして、気が付くと素直な感情をそのまま彼女に伝えていた。
「……ああ。そっか。」
「え?」
「今、おまえの顔見て分かった。……オレは、おまえの笑顔が見たかったんだ。初めて会ったときから、ずっと。」
「先輩……。」
「好きだ。おまえのこと。あいつのこと忘れられないなら、無理に忘れろとか言わねぇ。その気持ちを抱えたままでいいから、オレの側に……隣でそうやって笑っていて欲しい。」
瞬きを忘れた彼女の大きな瞳が、真咲を映していた。
一歩。また一歩。
彼女は真咲の方へ歩みを進め。そして。その胸に顔をうずめた。
真咲は黙ったまま、彼女をやさしく抱きしめた。
「私も真咲先輩が好きです。……でも、それを認めるのが怖くて……。」
「怖い?」
「好きになったら…好きになった途端、またひとりになるんじゃないかって。それが怖くて。」
彼女を抱きしめる腕に、真咲は力を込めた。
「大丈夫だ。オレはどこにも行かない。絶対おまえを離さねぇから。」
「はい。」
続く。
クリスマスイブのアンネリーは、まさに目が回る忙しさだった。店頭に来る個人客もそうだが、パーティー会場等への搬入・設置作業がかなりの重労働で、真咲は主にその担当だった。
それも一区切りついて店に戻る途中、真咲はチラッと携帯で着信の有無を確認した。
すぐに駆けつけると言った手前、今日は徹夜で電話番をする覚悟でいた。だが、もしバイト中に電話がかかってきたら…
「ま、あいつのことだから、それはねーわな。」
店や真咲のことを気遣って、何かあっても連絡をしてくるのは閉店後だろう。もちろん連絡などなく、今日明日を楽しんでくれるのが一番なのだが。
真咲はそれを願って店に入っていった。
「ただいま戻りました〜!」
「あ、真咲先輩。お帰りなさい。」
「おう、ただいま……。」
言ってから真咲は気付いた。今迎えてくれたのは、本来ここにはいてはいけない人物だということに。
「……じゃねーだろ!おまえ、何してんだ!こんなところで!」
「あの、あんまり忙しそうだったので、お手伝いを……。」
真咲の剣幕に、彼女は体も声も小さくなって答えた。
「手伝いって……なに、のんきなことを……遅刻だぞ、遅刻!」
「あっ、本当だ!もうこんな時間……。」
「は〜…………。」
―――こいつのボケは、こんな時にも健在か。
真咲は大きなため息を付いた。でも、ゆっくり呆れている時間はない。
「有沢!コイツ、はばたき山に届けてくる。店、大丈夫か?」
「ええ、店長も戻ってきたし。今日は助かったわ。ありがとう。」
「あ、いえ。」
―――丁寧にお別れを言っている時間もない!
「ほら、行くぞ。……あー、もうエプロンはしたままでいいから、急げ!」
「はっ、はい!お先に失礼しまーす!」
もうすっかり日が落ちている時間なのに、街の明かりを映して少し明るくなっている空からは聖夜のプレゼントとばかりにちらちらと雪が落ちてきていた。
イブの夜としてはロマンチックな演出ではあったが、先を急いでいる人間にとっては渋滞に拍車をかける要因のひとつとして、やっかいな存在にもなっている。
アンネリーの配達作業のおかげもあって、市内の主な道を知り尽くしている真咲は、その渋滞を避けるために裏道を通ったりしていたのだが……
「この道も通行止めかよ……。これくらいの雪なら行けそうなんだけどなー。」
「……すみません……。」
助手席に座っている彼女の声は、聞きとれないくらいに小さくなっていた。
「……おまえ、日頃の行いめちゃくちゃ悪いんじゃねーの?」
「うう……。」
沈んでいる彼女の様子を見て冗談めかして言ったのだが、真咲の言葉はそれに拍車をかけただけのようだった。
「…………もう、終わりだな。パーティー。」
「……はい……。あの、先輩……。」
「んー?」
「私、本当にパーティーに参加しようと思ってたんです。お店を手伝ったのは……逃げるためじゃないんです。」
「おう。分かってるって。おまえはそんな弱虫じゃない。」
「……弱虫ですよ、私。」
彼女はすねたように大きく首をかしげ、シートを軋ませた。
「そんなことねーだろ。」
「あるんです!」
今度は背筋をピンと伸ばし、しっかりした口調で反論してきた。
「今日のパーティーだって、本当は行く気なかったんです。でも先輩が『大丈夫』って言ってくれたから……だから、行こうって気持ちになれたんです。」
「……そっか。オレも少しはおまえの役に立てた、ってことか。」
「少しなんかじゃないですよ。今日のことだけじゃなくて、先輩がずっとそうやって支えてくれてたから、私……。」
彼女が言葉を切った。
それからの数秒間。真咲は激しくなる心臓の鼓動を感じながら、次の言葉を待った。
時はクリスマスイブの雪の夜。場所はふたりきりの車内。『愛の告白』には完璧な舞台が揃っていた。ハンドルを握る手にも、無意識のうちに力が入る。
「私も、いつか先輩やはるひを支えられるくらい強くなりたいです。」
その言葉に真咲の緊張は一気に解けた。運転中でなかったら、その場にへたり込んでいたくらいに、力が抜けた。
もしかして…と期待していた言葉が聞けなかっただけでなく、自分が西本と同列に扱われていたのもショックだった。
―――つくづく、『男』として認識されていないのなー、オレ……。
「先輩?……あの…。」
「いや、何でもない。」
―――いいんじゃないか?真咲元春。たとえ『ただのバイト先の先輩』ってだけの存在でも、嫌われてるわけじゃなくて、ちゃんと頼りにされてんだ。自分の惚れた女がそれを望んでるんだったら、ちゃんと演じきって見せろ。
真咲はそう自分に言い聞かせた。
「……よし。どうせ間に合わないんだったら、寄り道すっか。」
「えっ?」
「ちゃんと合宿所には送り届けてやっから、安心しろ。あ、一応、向こうには電話入れとけよ。」
「は、はい。」
寄り道の目的地はそう遠くないところだったが、彼女はバイトの疲れからか隣ですやすやと寝息をたててしまっていた。
信号待ちの間、真咲は彼女の寝顔をじっと見ていた。長いまつげに、柔らかそうな頬、唇……
あらぬ妄想を抱きそうになった真咲を、後ろの車のクラクションが叱咤した。
慌てて車を進め、真咲が気合を入れなおしている間に、彼女は目を覚ました。
「あっ!わ……私、寝てました?」
「ああ、10分くらいかな。ま、今日は忙しかったからしかたねーよ。でもかなりいいタイミングで起きたな。」
「えっ?」
「到着。外、出てみ。」
真咲が彼女を連れてきたのは、はばたき市が一望できる高台だった。
静寂に包まれたその場所からは煌びやかな夜景が広がっているのが見え、先程から降り続いていた雪が一層幻想的な雰囲気ををかもし出していた。
「わあっ……!」
「なんつーか……。言葉はいらないだろ、この眺めは。」
「はい……。」
寒さに白い息を吐きながら、彼女はじっと夜景に見入っている。
「一日早いけど、メリークリスマス。」
「えっ……?」
「まさか、今日おまえとこんな風に一緒にいられるなんて思ってなかったから、なんも用意してなくて悪いんだけど。今日はこの眺めでカンベンしてくれな。」
「充分です……!」
そう言って、彼女はこぼれるような笑顔を真咲に見せた。
この笑顔は彼女から真咲への最高のクリスマスプレゼントになり、それを受け取った真咲の中で何かがほどけるような音がして、気が付くと素直な感情をそのまま彼女に伝えていた。
「……ああ。そっか。」
「え?」
「今、おまえの顔見て分かった。……オレは、おまえの笑顔が見たかったんだ。初めて会ったときから、ずっと。」
「先輩……。」
「好きだ。おまえのこと。あいつのこと忘れられないなら、無理に忘れろとか言わねぇ。その気持ちを抱えたままでいいから、オレの側に……隣でそうやって笑っていて欲しい。」
瞬きを忘れた彼女の大きな瞳が、真咲を映していた。
一歩。また一歩。
彼女は真咲の方へ歩みを進め。そして。その胸に顔をうずめた。
真咲は黙ったまま、彼女をやさしく抱きしめた。
「私も真咲先輩が好きです。……でも、それを認めるのが怖くて……。」
「怖い?」
「好きになったら…好きになった途端、またひとりになるんじゃないかって。それが怖くて。」
彼女を抱きしめる腕に、真咲は力を込めた。
「大丈夫だ。オレはどこにも行かない。絶対おまえを離さねぇから。」
「はい。」
続く。





